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古事記の積読を解消したい!南部町の力を借りて
 

まなぶ   親しむ  
2021.6.17

私の部屋の本棚には、買ったはいいが通読できていない本(いわゆる積読)が、かなりある。
その珍コレクション(?)の中でも、「古事記」は3冊もあって、どの本も読了できてはいない。
そもそもなぜ、古事記が3冊もあるのか。

約3年前、民族が持つ神話や伝説の重要性を痛感し、まずは「古事記」を読もう、と決めた。それから、まずは人気が高いとされる一冊を選んで購入し読みはじめたのだが、なかなか読み進むことができない。とにかく神様の名前が多すぎて、すぐに頭の中が混乱状態に陥る。そしてほどなくして、その本は積読状態に。だがやはり、せめて古事記は読んでおきたい、と、他に、イラストが入ったポップな古事記や、持ち歩きやすいコンパクトな文庫版などを買い渡っていたら・・・「古事記」が3冊にもなった、というわけだ。それなのに、まだ、いずれの本も読み終えることができずにいるため、実は(もっと別のものなら読めるのか?)と、新たなる購入を考えていたりする、この往生際の悪さとはいかに。

そんな、古事記に関心を寄せつつも、未だに向き合えていない私が、つい先日、南部町が発行している「南部町虹色マップ」と出合った。古事記と南部町。この二者は関わりが深く、南部町役場のホームページでは、「古事記 オオクニヌシ再生の地」という、魅力的な言葉もみられる。
南部町には、オオクニヌシ(オオナムチ・オオナムヂ・大穴牟遅)由来の場所がいくつもある。この「虹色マップ」には、手間山(手間要害山)をはじめ、日本で唯一とされる、「再生」の神社・赤猪岩(あかいわ)神社、そして清水井といった地名が見える。

この「虹色マップ」を広げると、南部町の地形図がイラストになっていて、それぞれの地名とともに地域エリアの説明などが書きこまれている。その地図にあるイラストをぼんやりと眺めていたら、私の頭の中で勝手に南部町のまちが立体的にイメージされてきて、心の奥がワクワクしてきた。不思議だ。

南部町の虹色マップ

この虹色マップに触発され、家に帰って、久々に本棚の「古事記」に手を伸ばす。そして、南部町の地図にある地名が出てくるページを読んでみる。行数にすると、そう多くないのだが、古来の日本が現在の日本と重なり合うのが目に見える様で、ちょっと感動を覚える。遠い昔の物語が、今を生きる私たちの方にグン!と歩み寄ってくる感覚。
ふと、(近い将来、古事記の世界が重なる、虹色マップの地を自分の足で歩いて、その感触を地面から感じてみたい)などと考えてしまった。

古事記を読み終え、神話ゆかりの地を歩く―私のひそかなる楽しみが、またひとつ増えた。そのためにも、まずは古事記を読み進める、のだ・・!

活まち書店・店員M

画像出典:南部町役場「古事記・オオクニヌシ再生の地《鳥取県南部町》赤猪岩神社・清水井」(https://www.town.nanbu.tottori.jp/akaiiwa/3/2/)