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きっとあなたにも当てはまる、
道の駅 駅長のUターン物語。

挑む   ならう   動かす  
2022.3.23

伊達市は福島県北部に位置し、伊達氏発祥の地として知られ、日本百景に選ばれている霊山(りょうぜん)など自然豊かな土地で、「食」の魅力にもあふれています。ゲストの酒井さんは伊達市出身。道の駅”駅長候補”の公募を知り、Uターンしました。その決断の背景には、酒井さんが知る伊達市の魅力と、社会人としての経験・人脈、そして家族への想いがありました。きっとどこかがあなたにも当てはまる、酒井さんの”きっかけ”を、ぜひお聞きください。

※本記事は2022年3月に執筆したものです。
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酒井 祐一(さかい ゆういち)さん
一般社団法人りょうぜん振興公社 道の駅 伊達の郷 りょうぜん 支配人。農業資材総合卸売(営業)、某半導体メーカー(IT部門)を経て、2015年5月より、「地元で地域に貢献したい」「地域の魅力をアピールできる仕事をしたい」という熱意をもって、福島県伊達市の道の駅開設に携わる。道の駅開設準備室長を経て、2018年3月24日開業と同時に駅長就任。2020年4月より支配人となり、現在に至る。料理やスイーツ、野菜、果物など、伊達市の美味しいもの「伊達食」に出会える道の駅の管理運営に力を注いでいる。
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――今日はよろしくお願いします。最初に、酒井さんがUターンして、道の駅の駅長(支配人)になるまでの経緯を教えてください。
私は伊達市で育ち、高校まで伊達市にいたのですが、大学で地元を離れ、社会人生活は福島県内の会津で過ごしました。そこで結婚し、娘も3人産まれ、2015年まで暮らしていました。40代になっていました。

そんなとき偶然、「地元伊達市で道の駅を建設予定であること、加えて駅長候補を募集している」という情報を知ったんです。これはぜひ挑戦してみたいと思いました。選考を無事通り、道の駅開設準備室長を経て、2018年3月「道の駅伊達の郷りょうぜん」開業に合わせて駅長に就任し、今に至るという流れです。

――20年近く会津にいらっしゃってからUターンされたんですね。どうして道の駅”駅長候補”の公募に申し込もうと思われたんですか?
はい、それには4つの理由があります。

1つめは、他の地域にいたからこそ、伊達市の魅力を知ることができた、ということ。自分の本家は桃やぶどう、りんごやあんぽ柿などをつくる農家だったんです。小さい頃から当たり前に食べていた伊達市の食べ物は、実は他の地域の人から見たら「贅沢」で「魅力的」なものだったんですよね。たまに帰省して、会津の人たちに果物を持って帰ると、「こんな高価でおいしいもの・・・」というリアクションですごく喜ばれました(笑)。会津にいたからこそ、このことに気づきましたね。

2つめは、社会人として経験を積んだことによって、自分のスキルに自信がついてきたことです。40代になり、ちょうどそういう年齢だったのかもしれませんね。仕事でもプライベートでも人脈ができていたことも大きいです。これらを、地元に活かしていきたいな、と思っていました。

3つめは、娘たちのこと。会津では、某半導体工場のIT部門に所属していました。あるとき、子ども達が「親がどんな仕事をしているか」を見ることのできる機会があったんですが、「お父さんはパソコンをいじってるばっかりだね・・・」ということになってしまって(笑)。工場のラインでものづくりをしているなど、子どもの目に見える仕事の人はよかったんですけど、「お父さんは家でもパソコン、仕事場でもパソコン・・・」と・・・。
この出来事がきっかけで、目に見える仕事をして娘たちに感動を与えたい。単純にほめてもらいたいという気持ちが生まれました。

最後に、冒頭でお話しした通り、地元伊達市で「道の駅」を建設予定で、駅長候補を公募すると知ったことです。これはたまたま伊達市に帰省したときに知りました。
今までのスキルや経験を活かして、地元で頑張れる方法があるのなら、挑戦してみたいと思いました。

――酒井さんのお話は、多くの方に当てはまる部分がありそうです。最後に、伊達市で道の駅の開業に携わるにあたり、どんな道の駅にしたい、と思ってらっしゃったか、また開業準備中のお話を教えてください。
会津でも、会津の道の駅の駅長さんや観光・物産関連の友人たちが結構いたので、道の駅についてのイメージを膨らませる機会が多くありました。会社関係の方もいれば、いわゆる”パパ友”も多かったですね。

そこで思っていたのが、伊達の「食」を発信していけば、間違いなく多くの方から受け入れられる道の駅になる!ということ。伊達市は、年間を通して”旬“の果物がありますし、ブランド鶏の伊達鶏など、食の魅力が詰まった地域なんです。

伊達鶏の釜飯
「伊達の宿場ビストロ」こと、道の駅伊達の郷りょうぜん自慢の一品「伊達鶏釜飯」

2015年から道の駅に携わることになりましたが、ソフト面だけでなく、ハードも基本設計から関わらせていただきました。自分の想い描いたイメージをかたちにする作業は、とても楽しかったですね。市の一大事業なので、もちろん大きなプレッシャーがありましたが・・・。

また、道の駅なので、特産品を地元の方から集めるということもしなくてはなりませんでした。私は人との対話になんの抵抗感もない性格なので、初めて会った方とも、道の駅の将来像を語ったり、前向きなお話をしながら、楽しく接することができました。すると、だんだんと協力してくれる人が増えてきて、多くの特産品が集まってきました。地元の方々がすごく親切で温かい人ばっかりだったんです。

今思い返すと全体的に、人との付き合いは大切にしてきたのかもしれませんね。

――人とのご縁が、今のお仕事につながっていることがわかりました。お話していただき、ありがとうございました。

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