初めて訪れることとなった、福島県伊達市。
伊達市を知る人から「お勧めだよ!」と教えてもらったのが、つきだて花工房だった。
緑の中にある美しい宿泊施設。予算的なこともあり、価格が気になったが、和室と洋室どちらも思いのほかリーズナブル。
美味しそうな夕食付のプランも心惹かれたのだが、訪問当日は道の駅 伊達の郷 りょうぜんでガッツリ昼食の予定をしていたため、朝食のみつけての予約とした。
朝食つき宿泊はもちろん、夕食朝食つき、素泊まりなど、各々のプランに合わせての予約が可能とのこと。
伊達市の訪問に、楽しみがひとつ増えた。
新緑が美しい初夏の一日、伊達市内をあちこち見て回って
日が落ちてきた夕方ごろ、いよいよつきだて花工房を目指す。
ぐんぐん山をのぼり、山の中へ入っていく感じの道中に
心なしかテンションが上がってくる。
もう一のぼり、というところで目の前の視界が開け、大きな建物が。
目的地のつきだて花工房だった。
玄関入ってすぐにはロビーラウンジ。
吹き抜けの仕様になっていて、開放感がある。
ほどなくチェックインを済ませて、部屋に向かう。
今回、あまり泊まることがない和室タイプの部屋を選んだのだが、
室内は予想以上に広々として居心地が良い。
窓側の障子戸を開けると、外には森が広がっている。
今日はもう日が暮れたが、明日の早朝、森をお散歩なんていいな、などと考えるとワクワクしてきた。
なんだかいつもと違う朝になりそう。
早朝、目が覚めて窓を開けてみる。
遠くの森が朝の気配で充満している。
遠くの鳥のさえずりが近くに感じる。
すごくのどかで穏やかで安心できる朝だった。
こんな気持ちの良い環境で、毎朝目を覚ますことができたなら、
なんて妄想が広がる。
つきだて花工房は
まさに「森の中」に建っていて、建物を出るといくつもの散歩道があり、伊達の森を楽しむことができる。
散歩道は綺麗に整備されており、誰にも歩きやすい道になっている。
朝の小道を歩くと鳥のさえずりはすぐ近くに聞こえてくるし、ところどころに咲いている花たちはどこまでも可愛くて。
自然と心は軽やかになってくる。
こんなふうに森を散歩できるだなんて、本当に貴重で、贅沢な時間。
こんな自然の中に身を置くと、
私は大好きな物語に登場する森を思い浮かべたりする。
そんな、物語とつながるような場所が、ここ伊達にあったなんて嬉しい発見。
工房では、「森の時計」づくりやピザ焼きなどの体験プログラムも用意されている。この場所は、一緒に訪れる人と様々な楽しみ方ができるだろう。
深い森の中、静かにたたずむようなあの環境に、私は大いに魅せられてしまった。
あの森の中に帰りに、伊達を訪れたいと思うくらいに。
私の中で、好きな場所がまたひとつ増えた旅となった。
活まち書店・店員M
つきだて花工房 https://t-hanakobo.jp/