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市民への愛とアイデアに溢れた、福島県伊達市公式YouTubeチャンネル

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2022.12.28

自治体の情報発信の手段は、様々なものがある。広報誌などの紙媒体、Facebook・TwitterなどのSNSや、WEBサイトなどが一般的だ。
そんな中、昨今ではYouTubeによる情報発信を行う自治体が増えてきている。
日本においてYouTubeは、LINEに次いで2番目に多いソーシャルメディア系サービスとなっており、もはや私たちの生活に欠かせないインフラのひとつだ。

人間はコミュニケーションの際に、視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%の割合で影響を受けているといわれており(メラビアンの法則)、ほとんどの情報を「視覚」と「聴覚」という感覚的な部分で受け取っている。文字や画像だけの従来型の紙媒体だけでなく、動画や音声で訴求を行う必要性がわかるだろう。

各自治体のYouTubeチャンネルをのぞいてみると、その多くが、地方ならではの美しい景色、湯気の立つおいしそうなグルメなどの観光情報や、住民インタビューなどの移住者向けの情報を発信している場合が多い。

そんな中、自治体YouTubeチャンネルの中でも異彩を放つのが、福島県伊達市だ。
市外に向けた一般的な動画を掲載しつつも、市民に向けた様々な種類の動画をアップしている。それも、他の自治体のチャンネルではなかなか見かけない内容の動画たちだ。

きっと伊達市では、どうしたら市民が楽しく健やかに伊達市で過ごすことができるか、そのためにどうやってYouTubeを活用するか、たくさん考えて、行動に移した方がいるのだと思う。どこか、ほっこりするような動画が多いのだ。

今回は、市民への愛とアイデアに溢れた、伊達市のYouTube番組をいくつか紹介していきたい。

 

(1)DATEなMUSIC シリーズ

音楽活動をされている方々が、コロナ禍の影響で発表の場を失い活動できない状況であることを踏まえて、「伊達な宣伝部長」の本田さんの発案。音楽活動されている方々を応援するため、伊達市のオススメスポットで、音楽の配信を行っている。

様々なアーティストの方々が登場しているが、要注目なのがVol.3の風信子(ひやしんす)さん。オリジナルソング「ふるさとの街〜伊達にかえろう〜」は、伊達市のよさが表現されていてほっこりするだけでなく、地元への郷愁を感じる曲だ。曲の前には、伊達市の魅力などをインタビューしているが、こちらもなんだか気持ちが和む。

 

(2)だてな健幸体操 シリーズ

「だてな健幸体操」は伊達市歌に合わせて誰でも気軽にできる伊達市オリジナル体操だ。「毎日17時に流れる伊達市歌Ver.」と、「みらいへ!あしたへ!行進曲Ver.」がある。「健幸都市」伊達市ならではの動画だろう。

少し実践してみたが、体を動かすのはやはり気持がいい。歌詞には阿武隈川や霊山などのシンボルの名称は含まれておらず、抽象的に「山」「川」とされているが、伊達市に行ったことのある人ならその情景が浮かんでくるかも知れない。ちなみに、「自宅でできる体操」シリーズもあるのでそちらもぜひ見ていただきたい。

 

(3)手話でコミュニケーション シリーズ

手話を学ぶことができるだけでなく、伊達市の魅力的なスポットを手話で紹介しているこの動画。手話は動きがあるもので、テロップがあるととてもわかりやすい。動画の特性を活かしたコンテンツだ。
伊達市は「健幸都市づくり」を掲げていて、そのメンタリティがよく表われた動画のように思う。多様な市民にとって優しいまちなのだと想像できて、なんだか心温まる。

 

(4)#幸せがじゅずつなぎになるトークリレー

市民の小部屋 #幸せがじゅずつなぎになるトークリレーの動画。「#幸せがじゅずつなぎになる」は、伊達市のブランドメッセージだ。伊達市の広報紙と連携した動画で、市民から市民へのリレーで対談がつながっていく。市民の伊達市への想いと愛が伝わってくる。

トークに参加している浜田さんは、首都圏から移住した元伊達市地域おこし支援員。そんな浜田さんの語り口からは、伊達市への愛を感じるし、掛田自治協議会会長の大友さんの言葉からは思わず「伊達市ってどんなところなんだろう?」と興味を持ってしまう。

 

ここでは、4つのシリーズを紹介したが、他にも様々な動画があるので、ぜひ福島県伊達市公式YouTubeチャンネルをご覧いただきたい。

YouTubeは、スマホさえあれば、いつでもどこでも動画を見ることができる便利なサービスだ。ふと気持ちの変化を欲したときに、YouTubeの中で伊達市民になってみてみるのも、よい時間の使い方かもしれない。

 

活まち新聞社 新人ライターS