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ぽかぽかの日差しに惚れてしまった私
《北海道東川町へ子育て移住をした家族のはなし①》

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2023.7.21

「あーこっちに引越してきてよかったぁ」

ふと、娘が言ったコトバにほっとした。
家族3人で何度となく話し合って移住を決めたが、小さい娘はどう思っているのか、大人の気持ちだけで来てしまっていないかなと日々思っていたところだった。

このコラムは子育てに合わせて移住を決め、東京から北海道東川町へ来て2年目の夏を迎えた家族の話。子供の学校生活や放課後活動などについて綴っていく。
第一回は移住を決めたきっかけ、住まいのことを中心に。

 

私は生まれてからずっと都心に住んでいたが、夫の実家が旭川にあり結婚する前から何度も来ており、都会とは違いどの季節も自然を沢山感じることができどんどん好きになり、機会を作って幾度も来てそして、また人混みに帰っていった。

特に冬の日差しが好きだった。
外はマイナス20℃まで下がる日もあるくらいだが、室内は日差しが入る所はぽかぽかで、床暖房とストーブと合わせると夏の格好で良いくらい気持ちがよいのだ。
その日差しの入る室内でお昼寝をするのが最高の時間だった。

タイミングが合えば北海道に住みたいなと思うようになり、でも現実問題難しいだろうと思っていた。
しかし、子供も一緒に来るようになり色々な経験をしていく中で、その生き生きとした表情を見ていて北海道の広い大地で育って欲しいと願い、思い切って移住することに決めたのだ。

子供の小学校入学のタイミングで、それより少し前に来て慣れてから入学をさせてあげたいと思い色々と調べ始めた。
そこで東川町が企画している移住体験を見つけ、応募して当選した(現在募集していないようだ)。

引越しすることが決まり、色々と心の整理もしたりしながら家族で沢山話し合い、車に最小限の荷物を積んで少しずつ北へ向かうということにした。
1週間ほどかけて、途中面白そうなところを見つけて泊まりながら北上してきた。
この話はこれで1つ語れそうなのでまた機会があれば語ることにする。

 

そして、北海道での暮らしが始まる。
冒頭にも書いた移住体験だが、住まいは用意してくれている。その名も「暮らし体験館」。
そこに最大1年間住み、移住を決めるというものだ。

暮らし体験館というところは家具家財が全部揃っていて身ひとつあればすぐに生活ができるようになっている。しかし私達は全て持って来たので3部屋のうち一部屋は物置部屋になった。

そこに1年間住んでいた訳だが、最初は知り合いも居なくご近所との関係も無く寂しい暮らしだったが、子供が公園で遊び、そこで仲良くなったお友達からその親と仲良くなり、少しずつご近所さんを増やしていった。
ここに住む人達は皆都市からやってきているという共通点があり、どこから来たのか?というところから話が広がり、今では家族ぐるみの付き合いをするようになる。
この繋がりは今後本当に色々な意味で私達の日々の生活や心の部分でも助けてくれることになる。これから先もそうであろう。

 

 

住まいの近くには公園が数ヶ所あり、それぞれ子供たちのつけた名前で呼ばれている。
たこ公園、土管公園、黄色の公園、神社公園、あたら公園、ホクうら公園、にじ公園、お山公園。

ここに挙げたらきりがないくらい東川町には小さな公園が沢山ある。
そこに待ち合わせをするわけではなくどこからか子供達が集まってきて年齢関係なくみんなで遊ぶ。
そして公園をはしごするのだ。これは都内では考えられないことの一つだ。
夏場は暗くなるのが遅いのでいつまでも遊んでいて、帰りましょうねと何度も言ってやっと帰る日々だ。
冬は流石に寒いが、子供達はマイナスの気温もなんのその。スキーウェアを着て外へ飛びだしていく。
雪が家の前にももっさり積もるので、スキーの練習もできてしまうほどだ。
除雪車も入るので雪山ができる。
そこにスロープを作りそり滑りもできる。もちろん雪だるま作りも。
冬の間は公園は使えないが遊びに困ることはない。

このように少しずつ地域に馴染んでいく私達。
子供がいち早く馴染み、大人を巻き込んでいってくれる。
それに救われている大人たち。
最初に思っていた子供の気持ちの部分の心配は2年目の今、全くと言っていいほどなくなっていた。
 

次回はそこからどのように定住住居を見つけたか、町内のお祭りや小学校の放課後活動についてお話ししたいと思う。
またお付き合いいただけると嬉しい。

 

子育て移住 M
 
 

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