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MADE IN 都留の「ふとん」で寝てみたい
 

やわらぐ   たのしむ   極める  
2022.11.16

山梨県都留市では、令和3年度ふるさと納税で18億円以上もの寄附を集めている。都留市といえば、海産物が採れる海もないし、農業が盛んなイメージもない。なのに、なぜそれほどの寄附が集まるのか不思議に思い調べてみた。

都留市のふるさと納税返礼品のラインナップを見たところ、ある特徴に気が付いた。通常、人気上位の返礼品は、米、魚、肉、酒など、その地域で生産・収穫される食材の場合が多いが、都留市ではなぜか「ふとん」が上位を占めているのである。

都留市のふるさと納税特設サイトを見ると、「掛ふとん」だけで162件の商品があり、特に高級羽毛布団のラインナップが充実していことが分かる。中でも寄附額100万以上の高額商品が29件もあるのには驚いた。

同サイトには、都留市の「ふとん」について以下のように紹介されている。

 高級織物の産地からお届け、伝統と経験を背景に織る「上質」の品

  不純物の少ない富士山湧水が、糸を染色するのに適していたこと、お城を中心に地域の流通の拠点であったことから
  都留市の織物産業が発展し周辺地域に広まりました。
  現在では、出荷量全国トップクラスの布団の産地として、有名ブランドのOEMを受ける企業もあり、ホテルや百貨店等に認められる、
  名実ともに高級織物の産地として日々全国に確かな品質のお品物を提供し続けています。

 

かつて都留市は、富士山湧水を活用した「郡内織物」の産地として有名であったことは筆者も知っていたが、時代の変化とともに織物産業から発展して、現在では高品質な「ふとん」も生産されているようだ。

さらに調べると、都留市には6社のふとん関連企業があり、2020年経済産業省工業統計調査によると全国3位の出荷量を誇るそうである。
人口3万人弱の都留市で、全国No.3の産業があるのは意外な驚きである。

前述のサイトで紹介されている富士新幸株式会社のホームページを見ると、同社では高品質な羽毛ふとんを生産するために「直輸入」と「一貫生産」にこだわっていることが記載されている。何でも、高品質な羽毛を調達するため、ヨーロッパ諸国や中国を訪問し、水鳥の飼育環境や羽毛の品質を確かめたうえで「直輸入」し、その後、品質管理を徹底するため、検査、洗浄、高温処理、縫製、検査など、全ての工程を自社で「一貫生産」しているそうだ。

きっと郡内織物で培われた「ものづくりへの想い」が、同社の製品にも脈々と受け継がれているのだろう。

 

都留市のふとん産業
(画像:山梨県都留市ふるさと納税特設サイト)

これまで「ふとん」を購入する際に、産地について気にしたことがなかったが、調べれば調べるほど、都留市産の羽毛布団が欲しくなってきた。
秋も深まり、朝晩が冷えるようになり、「ふとん」も衣替えの時期となってきた。
「いつかは MADE IN 都留のふとんで寝てみたい」 そんなことを思いながら眠りにつく今日この頃である。
活まち生花店 店員K

【画像および参考URL】
山梨県都留市ふるさと納税特設サイト https://www.furusato.city.tsuru.yamanashi.jp/index.php