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乗り物好きの自分を認識。山梨県立リニア見学センター体験記

たのしむ   ながめる   まなぶ  
2022.8.24

乗り物が好きな人、ってどのくらいいるのだろう。
自分ではあまり意識したことがなかったが、私は乗り物が好きな部類なのかもしれない。
そう意識したのが、山梨県都留市での旅行でのことだった。

つい先日、都留市を訪れる機会があり「山梨県立リニア見学センター」へ訪れることを決めた。
理由は二つ。
一つ目がリニアを体験できる日本で唯一の施設であること、そして二つ目は、ずっと気になっていた道の駅つるにも近かったこと。

理由の半分が「リニア」以外の動機だったものだからから、白状するとそれほど自分の中での期待値は高くはなかった。
そもそも、個人的には「見学センター」といった施設は子どもが楽しむ場所、という変な思い込みがあるのか、冷めた大人目線でサラッとなぞって終了、となるのかと勝手に想像していたからだ。

しかし。
いざ訪れてみて、驚いた。
センター滞在中はもう、興奮の連続でずっとドキドキワクワクしていたし
あっという間に時間は過ぎ、もっとゆっくりしたい!と思うほどに濃厚で楽しい時間を過ごせたのだ。
そんな、大興奮の体験記。あくまでも個人的な目線での紹介となるが、都留市の外せない訪問スポットとして参考になれば嬉しい限りである。
山梨県立リニア見学センター、こちらは「どきどきリニア館」と「わくわくやまなし館」との二つの建物がある。

「どきどきリニア館」では、リニアのことを学び、体験できるような展示や催しが用意されている。
「わくわくやまなし館」では、山梨県の観光や物産の紹介が中心で、館内売店ではリニアのオリジナルグッズも販売されている。

私が訪れた日はあいにくの雨。
建物群から少し離れてもうけられている専用駐車場から、坂を下りるような形でたどり着いた、見学センター手前のトンネル。

「リニア見学センター」「入口→」のストレートで飾り気がない看板と、
奥に見える、ちょっと近代的?なトンネルとのアンバランス具合に、不思議な感覚を持った。
それって私だけだろうか。

リニア見学センターへ向かう途中
看板の奥に見える、不思議な形の銀色トンネル

そんな不思議な期待感とともに歩行者用スロープを進むと、
まず見えてくるのが「わくわくやまなし館」。
そちらは帰りに寄ることにして、その先の「どきどきリニア館」へ。

 

受付から入ってすぐ、来場者を迎えてくれるのがリニアの実車両。ピカピカの白いボディに青のラインが入っている。
後日パンフレットで知ったのだが、こちら2003年当時世界最高速度581kmを記録した実物の試験車両だった。あまりにツルツルで綺麗だったから、展示用のコピー車両だと勝手に思い込んでいた。
そのくらい、なんとも非現実的で軽やかな姿だった。

そしてこれも後で知ったことだったがこの車両、中に入っての見学も可能なようである。
全然わからなかった。残念。次回の楽しみにとっておこう。

試験車両のシンボル展示

 

こちらのセンター、館内では様々なリニアに関する展示や体験が用意されているのだが
やはり大きな見所は、リニア走行試験の見学だろう。

走行試験がある日に限られると思うが、館内で見学をしていると定期的にリニアの走行開始を知らせるアナウンスが流れてくる。
「どきどきリニア館」は3階建てで、1~3階まですべての階に見学スペースが設けられており、どの階からもリニアの試験走行の姿を見ることができる。

私自身がすべての階にてリニアの試験走行を見学してみての感想。
一番のおすすめスポットはやはり、2階の屋外見学テラスである。
こちらは唯一屋外で見学ができるエリアなので、リニアの走行時の音とかスピードとか空気感を、文字通り肌で感じられる。
目の前を一瞬で駆け抜けるあの姿と音、今思い出しても格好いい。
次点というのか、2階の見学テラスで感じる迫力とは異なるが、3階の見学ラウンジスペースからの見学も試してほしい。
こちらは屋外ではなくガラス窓越しでの見学となるが、大阪方面からの走行時、かなり遠くから走行してくるリニアの姿が確認でき、どんどん近づいてくる臨場感がより長く楽しめる。
相当おすすめ。楽しすぎる。

以下の連続画像は、その3階での展望エリアから撮影したもの。あまりに速すぎて、車体が伸びている!

試験走行中のリニア1試験走行中のリニア2試験走行中のリニア3試験走行中のリニア3試験走行中のリニア5試験走行中のリニア8

リニアの試験走行日は、毎週金曜公式サイトにて翌週分の運転予定が掲載される。
かなり直前での確認にはなるが、調整が可能ならば、是非とも走行試験が予定されている日での来館をおすすめしたい。
あんな体験ができるのは、今のところ、ここだけだと思う。本当に子どもも大人もテンション上げて帰ってほしい。

 

それから、私のおすすめをもう一つ。
同じく3階の「リニアシアター」だ。約8分の動画が上映されるエリアなのだが、観ているだけで自分もまるでリニアに乗車しているような感覚になる。
そしてもしも可能ならば、座席はスクリーンの正面に座ることをおすすめする。スクリーンが目の前に広がり、乗車している感覚がより鮮明になるはずだ。
少し先の未来、自分がリニアに乗ったときの感覚を先取りしたような、そんな8分間であった。時間があれば、もう一度観たい!と思ったくらいにワクワクできる体験。

 

ジオラマエリア
「リニアジオラマ」エリアのジオラマ。「JR山梨県駅」という駅名がなんとも新鮮!

 

今回の来館をきっかけに、たくさんのワクワクを体感した。
科学にも疎い私には絶対に想像もしないような世界だが、60年以上前の誰かが想像したからこそ創られているリニアの歴史、そして未来をほんの少しのぞき見られたようで、本当に楽しかった。

旅好きで乗り物好きならば、きっと近い未来リニアで旅行することがあるだろう。そんな未来を先取りして体感できる、リニア見学センター。
都留の旅を計画される際には、是非ご検討を。大興奮な時間が待っている、はずである。

そして是非、道の駅つるでも都留の物産を楽しむ時間を。
盛りだくさんな一日を過ごせること、私の体験からでも良ければ保証したい。

 

活まち書店・店員M

【参考】山梨県立リニア見学センター https://linear-museum.pref.yamanashi.jp/