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「吉田のうどん」から始まる、「都留の美味しいもの」を体験するまちあるき -その1-

たのしむ   極める   試す  
2023.8.30

都留市へお出かけすることが決まった時、真っ先に「食べたい!」と頭に浮かんだ「吉田のうどん」。
これは、活まちコラムの影響だ(嗚呼、吉田うどん。都留市で気づいた食の楽しみ方。<前編><後編>)。

都留市内でも、人気店が数多く存在する「吉田のうどん」とは。
「吉田」は、富士吉田市の吉田。都留市のお隣、富士吉田の郷土料理であり、山梨県内の郡内地方(大月・都留・富士吉田・上野原の各市と北都留・南都留の両郡とを合わせた地域)でも広く食されているものだ。

事前にネットで調べて、来店を決めたのが「手打ち 山もとうどん」。
リニア見学センターからもほど近い距離にある、人気店である。ランチタイムの12時になると混雑するであろうと予想して開店時間(10時半~)近くの11時到着を目指したが、少しずれて11時半頃にお店に。広い駐車場はすでにかなりの車で埋まっている。恐るべし。このお店の人気振りがうかがえる。車を停める端から、次々と車が到着してくる。期待は高まる・・・。

お店の中に入ると、ほぼ満席の店内。入口すぐのスタッフの方に注文をし、調理場の様子が見渡せる、カウンター席に座り、できあがりを待つ。
私が注文したのは、かけうどんの「中」。
番号を呼ばれ、おうどんを受け取りに行くセルフ形式でローカル感満載。地元の方々に混じってランチを味わえる、こういう時、旅人の非日常と住民の日常とが交差する実感がわき、嬉しくなる。

シンプルながらも存在感は充分!「手打ち山もとうどん」のかけうどん(中)

最初の一口は衝撃だった。いやはや食文化の違いを痛感したともいえる、ご対面であった。
実際のところ、吉田のうどん経験者から「讃岐うどんや稲庭うどんといったものとは別物」、ということだけは聞いていた。どう違うのだろうか?ますます興味津々である。だが一方で、「うどん」というシンプルな食材が、地域によってそんなに様変わりするとは思えず、ちょっと大げさな表現なのでは?と少々疑っているところがあった。
しかししかししかし。

本当に違っていた。
何もかもが、これまでの経験値とは大きくはずれていて、パンチを食らった。

まず麺。
これはうどんというより、「ほうとう」という方が近いのではないか?(ほうとうは、ご存じ、山梨県の郷土料理のひとつである。)
そう思うほどの存在感を持つ、うどん麺。太いだけでなくて、密度が濃い。小麦粉がみっちり詰まっているような、しっかりとした重さをも携えている。
もう、麺を“すする”、ってことが考えられないくらい、喉を通る時の存在感のすごさたるや(でも後ろの席の地元のかたは、ずずずぃっと、美味しそうな音を立てながらも、同じ麺を”すすって”いたのである!これもかなり衝撃的であった)。

そして出汁。私が慣れ親しんできているうどん出汁とは、これまた異なる。ぱっと見では味噌べースなのかな?という風貌。だが味わってみると、お味噌と醤油をあわせている模様(あとで調べると、吉田のうどんでは、醤油と味噌をブレンドした出汁が一般的だとか)。

そして麺の上の具。不思議なのだが、なぜかキャベツがやわらかく鎮座している!?そしてどんぶり横に小皿で添えられているのは、天かす、そしてすりだね(すりだねとはごま油、七味、一味、味噌などで作られた、山梨県の辛味調味料)。

これまで私が持っていた「うどんの常識」とは、本当に何もかもが大きく違っていて、山梨県すごいなー、都留すごいなーと、ただただ感動。うどんで感じるカルチャーショック。食文化の豊かさを痛感した旅の一日目であった。

うどん一杯ひっかけて、なんて感じにはならない“贅沢なるボリューム“に、いつも以上に時間をかけてじっくりいただいたおうどん。
吉田のおうどん。なんとなく癖になる、って判るなぁ。
きっとまた、地元の人気店をリサーチして、また新たなる吉田のうどんを体験しに、訪れるだろうな。
心に残る一杯、ご馳走様でした!

こちらも都留の人気店、「手打うどん 小俣」の肉うどん。ボリューム増しで食べたい時には、肉うどんがオススメ。

もちろん、都留のまちにはうどん以外でも美味しいものがたくさん存在していた。
まちあるきのお供にしたい美味しいパン屋さん。
そして、まちの洋菓子店に、まちの洋食屋さん。

この続きは、「都留の美味しいもの」を体験するまちあるき-その2-にて語りたい。

 

活まち出身の旅人W