先日、久しぶりに「おれっち」に会った。
都留市じゃなくて東京で。
その日は、全国の自治体で、主に企画や総務、財政、地方創生など、役所の中心で行政全般に関わりながらまちづくりを牽引している職員の集まりが東京であり、そこで久しぶりに再会を果たした。
「おれっち」の最初の言葉は、「おぅ、どうも」。
その前に会った時の、最後の会話が「じゃ。また、今度」だったから、約1年半の時間が経って、ようやく心待ちにしてきた「今度」が、やっとやってきた。
「おれっち」は、この間、都留市の新しいまちづくりを深く考え、先頭に立って、仲間と一緒に切り拓いてきた。
都留市が目指しているのは、子どもから高齢者までの全世代の誰もが、居場所や役割がある、交流や活躍ができる、ゆるやかにつながるコミュニティがある、そんなまちの姿だ。
都留市では、こんな将来像を「ひと集い 学びあふれる 生涯きらめきのまち つる」と呼んでいる。
実は、同じように「全世代が活躍できるまち」(生涯活躍のまち)を目指している自治体はたくさんあるのだけれど、都留市は平成25年から検討を始め、目に見える成果を上げ着実に進化している、数少ないまちの一つだ。
例えば、「サービス付き高齢者住宅」は、都市部からの移住者を含む、高齢者(自立、あるいは、軽度の要介護者)向けの住宅で、専門スタッフによるケアや、見守りなどのサービスが特徴となっている。
これは、元々雇用促進住宅だったものを都留市が買い取り、「生涯活躍のまち」づくりの第1弾のプロジェクト(単独型居住プロジェクト)として、民間と一緒になって整備したものだ。
入居者だけでなく、地域住民の多世代交流施設も併設している。
「おれっち」は、この重要プロジェクトの実質的な責任者だったので、計画段階から携わり、国や民間事業者との調整、整備に関わるもろもろで、とても大変だったと、漏れ聞いている。
「入居者集まらなかったらどうしよう」って、少し弱気な発言をしたり。
「話違うじゃねえか」って、ピリピリしたり。
「まいったなあ」って、頭を抱えたり。
まあ、それもこれも、今となってはいい思い出話だったり、笑い話だったりで、くだんの自治体職員の集まりなんかでは、他の自治体の職員を元気づけるための、肥やしになったり、酒の肴になったりしているようだ。
なにせ、今は、このサービス付き高齢者住宅はほぼ満室状態で人気を博し、まちづくりの成功事例となっているのだから。
「大丈夫、はいってます」
「おれっち」も、ちょっと鼻が高いに違いない。
さて、久しぶり会った「おれっち」に話を戻そう。
東京の「おれっち」は、ことのほか饒舌で、元気で、にぎやかだった。
全国、北は北海道から、南は九州、福岡県の自治体、数十人が集まる会議で。
「みんなで、何か事業を企画して、一緒にやろう」。
そんな、提案のようでもあり、誘いかもしれず、指示ともとれる発言をして、結局、参加自治体がそのことを持ち帰って検討することに落ち着いたという、今までにはちょっとない展開になったことは、少し驚いたけど、とてもうれしかった。
常々、「おれっち」は、「国から課題解決のやり方を教えてもらうのではなく、地方から我々が、国の課題を解決するためのアクションを起こすことが、日本を良くすることにつながる」みたいなことを、事あるごとに言ってたからね。
熱い「おれっち」は、今に始まった訳じゃない。
「おれっち」の新エネルギーが、だいぶ溜まって、アイデアややる気が、頭の中を循環してきたに違いない。
さて、この先「おれっち」は、どこに向かうのか。
仲間は、集まるのか。
乞うご期待。
活まち役場 まちづくり係K