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春の伊達市で、あなたの思い出の「色」探してみませんか?
 

ならう   たのしむ   極める  
2024.3.22

 

福島県伊達市の人びとと環境、そしてお話に触れるたび、都市部に暮らす筆者には、ある想いが芽生えてきました。それは「伊達市は『色彩』のまちだ」というものです。今回は、伊達市にまつわる「色」のエピソードをはじめ、みなさんにも、心行くまで伊達の色を味わって頂ける、素敵な体験プログラムをご紹介していきたいと思います。

伊達市のあの色・この色・ふるさとの色

あんぽ柿を干す家々の軒先が、温かくも鮮やかな橙色に彩られる晩秋。冬枯れの景色に明かりを灯したようなこの光景は、不思議と懐かしさを呼び覚ます、伊達のまちの風物詩です。
まちを走り回って撮影した写真で、まちのPRに尽力される伊達市役所の橘内清隆さんからお話を伺った時この時のコラムはこちらにも、お気に入りの一枚として、色鮮やかなあんぽ柿の写真が上りました。

写真を通して、ふるさとの「色」をみんなに見せたい、とおっしゃっていた橘内さんはまた、早朝の霊山に日が射し、嶺全体が夕焼け色に染まっているお写真も、ベストショットだと語ってくれました。早朝に出逢ったこの霊山の色は、まちのみんなさえ知らないだろう、ぜひ見せたいと感じたそうです。

伊達市公式Instagram「い~ない!だて」の写真ほか、数々の広報写真を撮影してきた橘内清隆さんが、ベストショットに選んだ一枚。早朝の霊山

秋から冬だけでなく、緑の田畑が広がる平地と青空のコントラストが壮観なパノラマも、伊達市らしい風景のひとつです。市内を走る阿武隈急行の車体も、この2色を配したラインがトレードマークで、出身者には懐かしい色なのだと言います。

田園風景の中を進む阿武隈急行。青のラインは、広瀬川と阿武隈川をイメージしたものだそう

この春、伊達のまちで色と出逢う体験への誘い

つい最近、そんな伊達市から、春の行楽シーズンをまちで過ごすお誘いがありました。桜並木の美しさや開催されるイベントの数々、そして、一押しアクティビティとして紹介されたのが、その名も「DATEZOME(だてぞめ)」です。まちの特産品である果物や、里山で採れた材料を使った染物体験だそうで、試しに、まちのみなさんが染めたTシャツやスカーフの色の鮮やかさを見て、思わずびっくりしてしまいました。

染め上がったDATEZOME作品と素敵な笑顔

ブドウやモモの果実のほか、それらの木の枝も使って染め分けてみたものなのだとか。茶褐色にしか見えない木の枝も、育む果実の色彩を内に忍ばせているというのは、何とも不思議で趣深いものです。この木の枝は、どんな色を宿しているのかしら……と考えながら染めてみるのも素敵だな、と思い巡らせてしまいました。そして、作品を楽しげに差し出すまちのみなさんの笑顔を見て、思い浮かべたのもやはり、色のまち伊達というイメージでした。

実はこのお誘いというのは、2024年3月2日(土)に実施された、オンラインイベントのことです。「春の息吹とフルーツを使った草木染め体験。家族で楽しめるお出かけ情報をお伝え!」と題して開催されました。事前に申し込んだ参加者には、DATEZOMEキットのプレゼントもあり、伊達市でこつこつと集められた、木のチップがセットされていました。染め上がりは、やさしい桃色になるのだとか。

イベントでナビゲーターを務めてくれた佐藤末実さん(左)と菊田瑠香さん(右)。児童図書出版社で働いた経験を活かす、佐藤さんセレクトの本が並ぶお部屋も魅力的。お二人は日々、U-プレイス伊達でお仕事されています

イベントの中では、笑顔あふれる二人のナビゲーター、伊達市に暮らす佐藤末実さんと菊田瑠香さんが、まちの魅力を紹介しながら、DATEZOME実演も見せて下さいました。きれいに染め上げるためのポイントや、色止め処理の有無による染め上がりの違いなど、お子さんから楽しめるシンプルな体験ながら、大人もはまってしまう奥深さや、何より試してみたいウズウズが止まらなくなる実演でした。あの果物やこの果物で染めることもできる? そうしたら何色になる? チャットでも色の話題が大盛り上がりでした。

 

このDATEZOME体験の拠点であり、普段お二人がお仕事されている場所が「U-プレイス伊達」。阿武隈急行線 高子駅目の前に位置する交流施設です。伊達市でしか体験できない数々のイベントの拠点にもなっており、菊田さんは、こちらで開催される「ハロハロマーケット」が大好きという、根っからの伊達っこ。ハロハロは、「ごちゃまぜ」という意味だそうで、広々とした敷地内で、マーケットやライブ演奏、ワークショップなどが賑やかに開催されるそうです。佐藤さんは、ハンドメイドのワークショップ「ちくちく茶話会」など、おだやかな時間を過ごす企画もされています。二人のお人柄に触れ、一緒にイベントやワークショップに参加できることも魅力的と感じた、そんな楽しい春のお誘いでした。

オンラインイベントのポップ。このポップカラーに負けず劣らずの明るく楽しいイベントでした

「色彩のまち伊達」を体感しに、また新しい色を探しに、伊達のまちを旅したい気持ちが、筆者の中でもむくむくと成長しています。まずは、DATEZOME体験。まちの空気に触れながら、すくすくと育った自然の材料で作る染めものは、きっと特別な宝物、そして体験になると思います。この春、伊達の色、思い出の色を、みなさんもぜひ見つけに出掛けてみてはいかがでしょうか。

※(ちょこっとご注意)果物で染める体験は、現地ならではのお楽しみ。限られた日程と回数で開催しているそうなので、情報のチェックはお忘れなく。

 

 

活まちの旅する記者 Tao

 

 

U-プレイス伊達(U-プレイス伊達:プレイスメイキングふくしま伊達) https://www.pm-fukushima-date.jp/

イベント開催情報や読みものはこちら! くらりだて  https://kuraridate.com/