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その後の家づくり《東川町で家をつくっている!2》
 

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2022.10.26

こんにちは。東川町で家づくりをしているリサといいます。
前回のコラムでは、土地探しから木を切って基礎づくりをして土台を敷き、建て方が始まったところまでをお届けしました。(建て方とは柱を立て、梁をかけることを言います。)
まず、家づくりは前回の時点からここまで進んでます!

5月時点
5月時点。何本か柱が立っている。さすがにまだ住めないな!

 

9月時点
9月時点。ワーーー!家だ!すぐにでも住めそうじゃん!

<上棟した!>

上棟
棟木を取り付けたところ。まさに上棟した瞬間!新緑と青空が気持ちいい〜。

上棟とは、棟木が上がるところまで出来た状態のことを言います。家づくりとしては大きな節目となるポイントで、ハウスメーカーや工務店だと上棟金と言ってお金を払ったり、上棟式を行ったりするタイミングになります。
やっと上棟!ここまで長かった・・・。上棟式はやる時間がなく、出来ませんでした。餅撒きしたかったなー。上棟した時は、餅でこの土地一面を埋め尽くしたいほど嬉しくて、おめでたい気持ちでいっぱいになりました。

 

<墨付け・刻み>話は遡って、この写真に写っている柱や梁を加工するのは開拓が始まる前の冬にやっていました。墨付け、刻みという工程です。墨付けと刻みは夫が一人でやりました。作業は今住んでいる借家の庭に、足場とブルーシートで仮小屋を作り、その中でやりました。ブルーシートと照明は裸電球で、時代は令和とは思えない、戦後って感じの小屋で面白かったです。

昨今では、家づくりの現場で墨付けや刻みの工程はプレカットと言って、工場で、ほとんどコンピューター制御された機械で行われます。その方が間違いが少ないし、何より早いです。でもやっぱり自分の家なので、夫が自分の手で一本一本刻むことが出来たのはとても意義のあることだと思います。今後、この家大事に住もう!という気持ちになります。

また、木材の曲がり方向や裏表だったり(木にも裏表がある)、刻み方も方法が色々とあって、プレカットと違って手で刻む場合は細かなところまで気を遣うことが出来ます。プレカットでも普通に丈夫な家が建つのですが、例えて言うと、料理上手な人の中でも魚を綺麗に捌ける人って格好良いよね!って感覚に近いと思います。

墨付け・刻み
一本一本、丸ノコやのみなどを使って加工していきます。手前味噌ですが夫の仕事は丁寧です。こういった精度が求められる作業は私には出来ません。この写真、まさに大工って感じ!

一瞬だけ、夫が腰を痛めた時があって、その時だけ私がピンチヒッターでほぞ取りという作業をしました。ほぞ取りは全然難しくなかったです。機械があれば誰でもできます。でも自分が少しでも刻みに関われたことは嬉しいことでした。

ほぞ取り
私がほぞ取りしているところを監視している犬の正吉。

話は戻り再び現場。うちの柱と梁は、何本か東川町内の農家さんの納屋を解体する時にもらった古材を使っているのです!太い!かっこいい!

古材
この写真の中心に写っている柱と、それにかかっている梁が古材です。

 

納屋
解体する前の納屋。

 

梁
この納屋は昭和30年代に建てられたそうです。持ち主さんがハタチ前後の時にお父さんと建てたそうで、母屋もお父さんが作ったそうです。

昔に建てられた農家さんの家や納屋は今では信じられないくらい太い、長い丸太を使っています。本当にうらやましい。今となってはとても贅沢なことになってしまいました。周りの山から切り出して来た木なのだと思います。繰り返しになりますが、もうこんな太い木を、新しく切り出して使うのは無理です。また、家を建てる時に使う木材は乾燥させてから使うのですが、この古材は切ってから少なくとも60年くらいは経っているので乾き切っています。もう最高です。

持ち主さんも、解体されてそのままゴミになるより、立派な木だから誰かに使ってもらった方が良い、と思っていたそうです。私も本当にそう思います。ありがたく頂きまして、うちで柱、梁として第二の人生を送ることになりました。柱の方に、おそらく持ち主さんのお父さんが入れた仕口(掘り込みのこと)が入っているのですが、塞いだりせずにそのまま残しました。時を超えて共存してるって感じで良いですよね。

そんなこんなで上棟し、その後は屋根→壁→床の順で作って行きます。(細かい工程は端折ります!)

私も一所懸命手伝うのですが、夫がやってるのを見ると、簡単そうにヒョイヒョーイとやってるように見えても実際やってみると難しい。例えば、「ガン」と呼ばれる、エアを使って釘をバン、バンと打つ工具があります。夫が使うと、バン・バン・バン・バンとリズミカルにどんどん打って行くのが音だけで分かります。ところが私がやるとバン・・・バン・・・バン・・・と明らかにもたもたしているのが分かる!さらに押し付ける力が足りなくて釘頭が出ちゃったり、逆に押し付けすぎて釘がめり込みすぎたりします。あちゃー。
でも頑張ってやってたらなんだかんだ出来るようになって、「案外できるじゃん!」となりました。やり直しも度々あったけど!

壁
壁のOSBを変な体勢で貼る私。でもへたっぴでこの後出来を確認した夫に怒られた。

ここまで来るとガンガン進んで、日に日に家っぽくなっていきます。そしてこの頃は肉体労働が多い、且つ暑くてさっぱりしたものばかり食べていたのでここ10年で一番体重が減り、お腹周りもスッキリしちゃいました!わーい!

当たり前なのですが、毎回「本当に図面通りにできるんだなあ」と感動します。図面通りに出来なかったことなんてほぼ無いんですけどね。

 

<北海道の寒さ対策>北海道は寒いです。なので本州に比べて断熱性能が高い家を作ります。家本体の断熱性能を高くすれば、その分暖房費を抑えることができます。今住んでいる家の暖房は灯油ストーブなのですが、冬の燃料代が高い!!ちなみに新しい家の暖房は薪ストーブなので、灯油は使いません。薪の確保は一仕事ですが、燃料代はかなりの節約になることでしょう!

一通り、屋根、壁、床に合板やOSBを貼った後は、壁の外に断熱材を貼っていきます。うちでは柱の間の105mmに加え、45mmの厚さの断熱材を加えて貼っています。つまり壁の断熱材の厚みは150mm。ちなみに屋根の断熱材は厚み280mmです。本州の標準的な家に比べると大分厚めですが、北海道内だと標準よりちょっと良いくらいじゃないでしょうか。

そして窓がつきました!窓も寒さ対策としては重要なポイントで、北海道ではガラスが二重や三重になっているものが一般的です。うちは木製サッシの三重ガラス窓!ここは奮発しました。
実際に住んでみて、冬を迎えるのが楽しみなような、怖いような・・・。暖かい家になってると良いんですけど・・・。

窓
やっぱり木製窓はカワイイ!ペンキは自分で調合した色を塗りました。

<屋根が完成!>屋根が仕上がりました!屋根は東川町内の板金屋さんに工事をお願いしました。屋根の上って高くて傾斜がついているので、素人だと怖くてよちよち歩きになってしまうのですが、板金屋さんは何のそのでスタスタ歩いて作業していきます。ついに仕上がった面が・・・!!!嬉しい!

屋根
夕暮れ間際の我が家。後は外壁!貼り上がりが楽しみだなあ。外壁はカラマツの下見張りの予定です。

こうして仕上がり面がこれからは増えて行くんだなあ!楽しみだなあ。
最近はソファの打ち合わせをしたり、壁の色や仕上げに貼る材料など、インテリアどうするかって話題が増えて来ました。次回のコラムの時にはどこまで進んでいるのでしょうか??お楽しみに!

東川町 リサ

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