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そのまた後の家づくり《東川町で家をつくっている!3》
 

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2023.2.22

こんにちは。東川町で家づくりをしているリサといいます。
前回のコラムでは、建て方から木工事、屋根の完成までをお届けしました。
最初、このコラムを書き始めたときは、3回目である今回までに完成させてお披露目できたら良いなあ、と思っていたのですが、一方で、日程的に厳しいだろうなあ、とも思っていたのですが・・・やはり完成できませんでした!家づくりはまだまだ続きます!5月頃を完成目標に頑張っています。
今回はどこまで進んだかというと・・・

屋根の雪下ろし
年末年始に雪がどっさり降りました。これは屋根の雪下ろしをしているところです。

あれ!外観あまり変わってない!?
でも家の中は進みました!

家の中の間仕切り
家の中の間仕切りがほぼできて、部屋のボリュームがやっとわかるようになりました。

ここまでくるのにも様々な工程がありました。

<断熱工事>壁と、天井の中にグラスウールを入れていく作業です。壁の外の断熱材は貼り終えていたのですが、壁の中と天井の中の断熱工事はまだでした。

グラスウール
これ全てグラスウール。すごい量だ・・・。

グラスウールは吹き付けと言って、機械で一気に入れてしまう施工方法もあるのですが、それだと業者さんにお願いしなければいけないので、一枚一枚手詰めでやりました。しかもこの時期は夫が仕事で出張に行ってしまい、私が一人でやることに!
ただグラスウール自体は軽いし、包丁で切ることができるので危険な作業ではないのですが、量がすごいのでやってもやっても終わらない。グラスウールはチクチクしていて、素肌に触れると痒くなります。あとうっかりマスクを忘れて作業しちゃうと、ゴホゴホと咳が出て、防御するのが大変でした。結局夫が帰って来るまでには終えられず、3分の1くらいは手伝ってもらいました。

グラスウールが詰められた壁と天井
グラスウールが詰められた壁と天井。どぎついピンク。どうしてこんな色なんだろう?

<気密工事と石膏ボード貼り>グラスウールを詰め終わったあとは、気密工事と言ってビニールを貼り、その上から石膏ボードを貼ります。外周の石膏ボードが貼り終わったら、間仕切り壁の下地を作ります。そこに石膏ボードを貼り、内壁ができました。

屋根裏部屋
これは屋根裏部屋の写真。この部屋はほぼ完成!

これに仕上げの塗装をして、壁は完成です!このあとは床のフローリング材を貼る作業になります。

フローリング
床材は2種類。左がシラカバ、右がナラの無垢フローリングです。

<井戸>話は遡り、井戸工事のことを書きたいと思います。東川町は、上水道がない町なのです。全戸で地下水を使っています。私は東川町に住んで7年くらいになるので、もちろんそのことは知っていました。逆に地下水を使うことが当たり前になりつつあったのかもしれません。東川町内だったら、どこでも掘れば水が出るだろうと思っていました。しかしそれは大きな間違いだったのです!

まず2021年の夏頃、道が作り終わったくらいで旭川の井戸屋さんに現地調査をしてもらいました。
井戸屋さん「ここはまず水が出ないわ、ポン倉沼川(家の近くに流れる川)越えてこっち側は難しいんだ」

ええーーーー!!そうなの!?東川だったらどこでも出るんじゃないの!?

ボーリングする前に、一度役場に行って相談して、集合井戸から給水してもらえないか聞いた方がいいとの話だったので役場に行きました。
集合井戸とは、通常の家庭用の井戸よりも深く、管も太い井戸のことで、複数の家に給水できるように造られた井戸のことです。
東川町内でもいくらボーリングしても良い水の出ない地域はあり、町の中心部は比較的良い水が出るが、その他の地域は水が出ないことも多く、その場合は町で掘った集合井戸から水を引いて使っているとのことでした。
しかし、集合井戸から給水するにしてもまずは自腹を切ってボーリングしてもらわないと何とも言えない、まずはボーリングして、水が出る可能性も0ではないので、うちの土地で水が出ないことを証明しないといけない、それからじゃないと話が進められない、と言われました。

ちなみにボーリングは手軽な工事ではありません。1m掘っていくら、と価格が決まっており、東川町では地下20m掘ることが推奨されています。20m掘ると、安めの中古の普通自動車が買えちゃうような値段になるのです。
まず出ないって言われたのに、出ない可能性が高いと知りつつそんな大金使わなきゃいけないのか、と悲しくなりました。

その後、また別の井戸屋さんにも意見を聞こうと思い、東川の井戸屋さんにも現地調査をしてもらいました。

東川の井戸屋さん「おそらく出ない、山はまた難しい」とのことでした。
ショック・・・。でも掘らないことには話が進まない・・・。

しょうがない、掘ってもらおう、ということになり、ボーリング工事が2022年の5月に行われました。結局東川の井戸屋さんにお願いすることにしました。まず、東川推奨の20mまで掘るということで決まりました。

ボーリング工事
ボーリング工事をしているところ。直径5cmくらいのパイプを機械で打ち込み、掘り進めて行きます。

井戸屋さんは、多分出ないよ〜という感じだったのですが、私たちは毎日毎日、神様に祈っていました。「お願いします、水出してください」と祈っていました。
毎日そわそわ、現場の職人さんにもまるで神様にお供えするような気持ちでお茶とお菓子を差し入れしていました。そして4日くらい工事が続き、地下20mまで掘り進みました。
そこで何だか風向きが変わってきたのです。
20m掘った時点で、地盤の様子が変わってきたそうです。しばらく岩盤が続いたあとに砂っぽい地盤になったそうで、地下水はそういう砂の地盤の層の間を流れるそうなのです。

社長さんから電話があり、
「もしかしたら出るかもしれない、出るか出ないか保証はできないんだけど、もう10m掘ってみますか?」

10mというと、安めの中古の軽自動車の値段・・・。とりあえず夫と相談します、とその電話は切りました。
内心では、いったれ!もう10mいったれ!レイズ!レイズ!(ポーカーで賭け金をあげるときの掛け声)という気持ちでした。
夫に電話をかけました。夫も、もう10m掘った方が良いのでは、という意見でした。

そして次の日もボーリング工事が続きました。夕方、職人さんが片付けをしていて、帰る前に聞いてみると、
「今、29mまで掘り終わっていて、明日水を集める装置を持ってきて、もう1m掘ります」

くうーーーーーーーー!!!!引っ張るねえーーーーー!!!!

そして翌日、遠巻きに見ていると、なんか水出てるっぽい??たまらず、職人さんに聞いてみると、
「出ました」

わあーーーーーーーー!!!!やったーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
職人さんは淡々としていて、出ましたよー!!って走って教えに来てくれるとかではないんだ!そういうテンションなんだ!と思いました。
まだ水質検査しないと使えるかどうかはわからない、と仰っていたのですが、山の水は出さえすれば水質は良いことが多い、と聞いていたので、もう楽観的でした。

後日、水質検査の結果が出て、飲み水に使えるということで、無事に!!井戸が完成したのです!
井戸屋さんの事務所に水質検査の結果を取りに行くと、事務員さんに「奇跡」と言われました。
うちの井戸は奇跡の井戸なのです。
これから感謝して大事に大事に使おうと思います。

井戸の水で淹れたコーヒー
井戸の水でコーヒーを淹れているところ。違いはよくわからないけど美味しい気がする!

そんなこんなで私たちの家づくり奮闘記はまだまだ続きます!
完成までお見せしたかったのですが、このコラムを書かせてもらっている間にはできなくて残念です。
5月くらいで完成して、オープンハウスもやりたいと思っているのでお近くの方は気軽に遊びに来てください!

リサ

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