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【イベントレポート】5つのまちから届いた、今そこにある“活躍”のかたち。<後編>

ながめる   まなぶ   親しむ  
2021.8.13

この<イベントレポート後編>では、北海道東川町と鳥取県南部町をお送りします。「写真の町」と「あなたの活き方をデザインできるまち」、いずれも個性的なまちづくりの様子をぜひご覧ください。[前編はこちら

全国5自治体まちづくりサミット
~“すごい”まちづくりから考える未来の活躍人口づくり~
2021年7月17日(土)15:00~

 

北海道東川町(ひがしかわちょう)

北海道のほぼ中央に位置する「写真の町」東川町。“写真映りの良いまちづくり”を進めるこのまちの魅力を東川町役場の松田さんが説明していきます。

東川町紹介01

北海道最高峰の旭岳を擁しながらも旭川市に隣接し、旭川空港まで車で約10分の東川町。豊かな自然と都市部へのアクセスを併せ持つユニークなロケーションのこのまちは、人口もここ20年ほどゆるやかに増加している。
東川町紹介02

家庭の蛇口から出てくるのはミネラルウォーター。大雪山の雪解け水が長い年月をかけ濾過され地下水としてまちへ運ばれてくる。この豊かな水が東川米や東川サラダを生み、その食材がカフェやレストランをまちへ引き寄せる。
東川町紹介03

日本最大の国立公園である大雪山国立公園。その一部でもある東川町は、おいしい地下水だけではなく、大雪山の自然がもたらす文化も受け継いでいる。町内には「大雪山アーカイブス」として書籍や資料が展示され、旭岳ビジターセンターではツアーや観察会が企画される。
東川町紹介04

日本三大家具といわれる旭川家具の約3割を生産する東川町。「家具デザイン文化」を世界へ発信する日本初のデザインミュージアムの計画、KAGUデザインコンペや「椅子の日」制定など、東川町ならではのまちづくりが進んでいる。

「写真の町」東川町からやってきたのは、地域活性化企業人として東川スタイル課に席を置く畠田さん。写真文化でまちづくりを進める東川町の様子を説明していきます。

東川町ゲスト01

東川町では毎年「東川国際写真フェスティバル」「写真甲子園」「高校生国際交流写真フェスティバル」が開催される。イベントを通して写真文化を共有し、参加者と共に広めていくことで東川町は活性化していく。

「(東京からではなく)町の中に入って仕事をしたい。」

写真に関連する企業に勤め、地域活性化プロジェクトの企画運営やディレクション経験をもつ畠田さんは、そんな想いから“新しい活躍の場”をもとめて東川町へやってきました。今は東川スタイル課でブランド推進の企画や情報発信に携わっています。

東川町ゲスト02

地域振興として一村一品運動が盛んだった頃、東川町はハードではなくソフト、つまり写真文化を選択した。そこから「自然」「文化」「人と人との出会い」を大切にする「町民が参加し後世に残し得るまちづくり」として「写真の町」東川町の歴史が始まる。
東川町ゲスト03

東川町を象徴する事業の1つが「ひがしかわ株主制度」。ふるさと納税の仕組みを使ってまちづくりプロジェクトに投資することで、「特別町民」としてまちの未来を共有していく。

写真文化をまちづくりの中心に据え、これを広く発信していくことでまちを活性化してきた東川町。

「移住者が多いまちなので、かなりオープンで、まちにも入り込みやすいなというのをこの一年で実感しています。」

暮らし始めて一年が経つ畠田さんはまちの印象についてこう話します。「人」と「出会い」を大切にしてきた「写真の町」のまちづくり。そんなまちだからこそ、畠田さんもそう感じたのかも知れません。

フォトフェスティバルはもちろん、写真や家具のギャラリー、クラフト工房など、一年を通して文化や自然を体感できる東川町。あなたもカメラ片手にカフェ巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

鳥取県南部町(なんぶちょう)

トリは鳥取県西部に位置する南部町。小さいながらも先進的なまちづくりをすすめる南部町からは、“えん処米や”の中庭から中継に挑み、出番直前に頭を蜂に刺されてしまった(笑)南部町役場の吉村さんが説明していきます。

南部町紹介01

「あなたの活き方をデザインできるまち」をコンセプトにまちづくりを進める南部町。経験や人脈を活かせるフィールドの提供と、居場所や役割をもつコミュニティづくりにより、生涯にわたって活躍し誇りを持って住み続けられるまちを目指す。
南部町紹介02

学びの機会を増やすことで、人を起点に「人づくり」「人との繋がり」「地域づくり」を循環させる。そこに都市部人材の専門知識や、移住者の経験やスキルが加わっていくことで、その輪はさらに強く大きくなっていく。
南部町紹介03

先人達が連綿と紡いできた南部町の里地里山はそのすばらしさが認められ、環境省の重要里地里山に指定されている。空き家も地域資源としてとらえ、移住者向けの住居や起業スペース、交流拠点として活用している。
南部町紹介04

まちには旧村単位に構成される「地域振興協議会」を始め多彩なコミュニティが存在する。なんぶ里山デザイン大学もその一部。南部町のまちづくりは住民主体で進んでいく。

貴重な里地里山をもつ南部町からやって来たのは、動物と里山遊びが大好きな岩崎さん。

なんぶ里山デザイン大学について、そのコンセプトとなる「南部町の里山をフィールドとし、学びと遊びと癒やしを体験しながら豊かな自然環境を楽しみ、先人の知恵を伝承する」をわかりやすく話していきます。

南部町ゲスト01

なんぶ里山デザイン大学には「親子で参加する“子育て講座”」と「大人が対象の“里山暮らす講座”」の2つがある。町外からの参加者も多く、また住民がまちの魅力を再発見する場にもなっていて、講座がまちづくりや関係人口の輪を広げている。

住民主体で取り組んだ「なんぶ創生総合戦略」。それを住民の手で実現するために誕生したのがNPO法人なんぶ里山デザイン機構です。その副理事を務める岩崎さんは、交流人口や関係人口に繋がる「なんぶ里山デザイン大学」や「えん処米や」を担当します。

南部町ゲスト02

講座の講師として招かれているのは南部町の住民たち。指導のプロではないが、だからこそ南部町らしいあるがままの交流を参加者と共に楽しんでいる。里山や民家の庭先が新しい活躍の場となり、まち全体を活性化していく。
南部町ゲスト03

今回の中継地「えん処米や(えんどころこめや)」は昭和二十年代の古民家。移住希望者のお試し住宅として、また地域交流拠点として活用中。この様な古民家活用が進んでいるのも南部町ならではの光景。

講師や参加者に接してきた岩崎さんはこう話します。

「南部町で暮らしを営んでいる方々は、ご自分がどれだけすごい事をやっているか、ご本人が一番知らなかったりするんですね。それを講座の講師という役割を通してやりがいとして見いだしていただける。」「そこに参加者が入って来てどんどん人の輪が広がる。講師からも新しい提案をいただく様になり、最初の出発点からどんどん膨らんできているという実感があります。」

岩崎さんのお話を聞いていると、なんぶ里山デザイン大学は、講師と参加者そのどちらもが活躍し成長していく場になっているのだということに気づかされます。

「観光もあるんですが!おいしい食べ物もあるんですが!なんといってもやはり南部町の魅力は人です!!」

最後まで「人」の魅力でいっぱいの南部町でした。

5つのまちのまちづくり、駆け足で紹介してきましたがその雰囲気は伝わったでしょうか? 活躍する人も活躍の仕方も、まちそれぞれ。もし気になるまちがあったらこの機会にぜひ一度訪れてみてください。人生のどこかで巡り会う「活躍」との接点が、いまそこにあるのかもしれません。

シネマ活まち映写室より

全国5自治体まちづくりサミット 2021/07/17 エンディング