今回のイベントは、「エネルギーを核とした、地域経済の循環による、未来に続くまちづくり」がテーマ。
昨年2021年6月、都留市に地域新電力会社である「株式会社つるエネルギー」を立ち上げた、鹿島 健さん、そして都留市役所の森嶋さん、お二人のご登場でイベントは展開していきました。
そもそも「電力」とか「エネルギー」という文字が並ぶので、つい理系の頭脳に訴えかけるイベント内容かと思いきや、都留というまちが持つ魅力や、そのまちの未来を考えながら事業展開を進める鹿島さんの想いに触れる、ふんわりとやわらかな1時間あまりでした。
鹿島さんはもともと都留市のご出身ではなく、先に都留で活躍されていた人とのご縁から、いわば「都留という土地に呼ばれた」人。
都留市役所の森嶋さんも、そんな経緯のお話を受け、都留という地は城下町の歴史があり、また大学があるということから、歴史的にも外からの人が活躍しやすい土壌だと話されていたことが印象に残りました。
また、森嶋さんは都留と水力発電との深い関わりにも触れ、都留の持つ地形とそれによる歴史を引き継ぐかのような、現在の鹿島さんの「つるエネルギー」事業の取組との関連性が面白い、とされるお話には、(なるほど!)という想いになります。
さらにイベントの終盤、「つるエネルギー」という社名に込められた、鹿島さんの想いに触れることになります。
つる「電力」、ではなく、あえてつる「エネルギー」としたのは、電力という小売だけにとどまることなく、地域のエネルギーを増幅させていきたい。地域が元気になることにより、事業も大きくなる。そうやって、都留というまちも、より元気になることを目指している。つまり大きな意味で「都留のエネルギー」になれれば、という想いがある、と。
地域の未来を考え、自分の働きがまちの未来を創っているという意思、そして、都留のまちの人への愛情が感じられてきます。
「市場規模だけを考えると不利なことも、不利だからやめる、だと何も起こらない」
地域経済の課題を語りながらも、数字だけではない、様々な想いと熱意とで事業を起こし、その活動を継続されている方ならではの力強さを感じました。
あえて難しい課題に挑戦する人がいて、その想いに応える人、そしてそれらを後押ししてくれる土壌があるまち、都留。
今回のイベントの1時間で、都留で展開している、土地と人による「エネルギーの循環」の一端を垣間見ることができたように思います。
イベント後のアンケートでも、「もっとお話を伺いたかった」等のコメントがありました。次回に続く、となれば、是非とも、またご参加いただきたいです。
シネマ活まちスタッフY